2018年2月16日

副業・兼業 厚労省がガイドラインとモデル就業規則などを公表/ご相談は大阪の社会保険労務士 くぼた労務行政事務所まで!

厚生労働省から、「副業・兼業の促進に関するガイドライン」や、これを反映した「モデル就業規則」などが公表されました。同省では、「働き方改革実行計画」(平成29年3月28日働き方改革実現会議決定)を踏まえ、副業・兼業の普及促進を図っており、ガイドラインの策定等について検討を重ねていました。
このガイドラインでは、原則、副業・兼業を認める方向とすることが適当であるとし、副業・兼業を禁止、一律許可制にしている企業は、副業・兼業が自社での業務に支障をもたらすものかどうかを今一度精査したうえで、そのような事情がなければ、労働時間以外の時間については、労働者の希望に応じて、原則、副業・兼業を認める方向で検討することを求めています。

 

平成30年1月に公表されたモデル就業規則では、それを実現すべく、規定例を整備しています。あわせて、ここ最近の制度改正などを取り入れた改定を行っています。改定前のモデル就業規則には、労働者の遵守事項として、第11条第6号に「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと。」という規定がありましたが、当該規定を削除のうえ、副業・兼業についての規定が新設されています。

 

(副業・兼業)
第67条 労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。
2 労働者は、前項の業務に従事するにあたっては、事前に、会社に所定の届出を行うものとする。
3 第1項の業務に従事することにより、次の各号のいずれかに該当する場合には、会社は、これを禁止又は制限することができる。 ① 労務提供上の支障がある場合
② 企業秘密が漏洩する場合
③ 会社の名誉や信用を損なう行為や、信頼関係を破壊する行為がある場合
④ 競業により、企業の利益を害する場合

 

また、『「副業・兼業の促進に関するガイドライン」パンフレット』も公表されており、ガイドラインの内容に補足事項を加え、モデル就業規則の規定も紹介するなど、見やすく整理されています。
あわせてQ&A形式で労働時間管理、健康確保措置、労災保険についての取扱いについても公表されています。

 

副業・兼業については、就業時間の把握・管理や健康管理への対応、職務専念義務、秘密保持義務、競業避止義務をどう確保するかといった問題がありますが、そのような懸念への対応も、ある程度は、ガイドラインやパンフレットに示されています。

 

長時間労働の是正とは正反対ですね。
どのように関連付けつのでしょうか?

 

くぼた労務行政事務所オフィシャルブログ

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